住宅ローンの金利はどうやって決まるの?
2025年03月07日
家を購入する際に、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。
事前審査を受けると、不動産屋さんや銀行さんから金利の提示があります。
では、この金利はどの金融機関でも一律なのでしょうか?
また、借入をする方のどなたでも一律なのでしょうか?
今回は、金利の決まり方についてご説明いたします。
金融機関の金利の決め方
①基準金利
各金融機関は、まず基準となる自社の金利を決定します(店頭金利とも言います)。
金利の「定価」みたいなものですね。
②金利優遇幅
次に基準金利からの優遇金利(金利優遇幅)を決定します。
「値引額」みたいなものです。
上記①から②を引いた金利が実際の「適用金利」となります。
ただ、①の「基準金利」は主に市場の金利情勢や景気等に影響されやすいので、金融機関ごとによる差はほとんどありません。
①の「基準金利」については、
「変動金利」と「固定金利」では全く別の指標を基準としています。
「変動金利」
住宅ローンの変動金利は「短期プライムレート」と呼ばれる日銀の政策金利に連動します。
政策金利は、(現在の)日本の経済や景気に影響されます。
好景気になれば金利を上昇させるように動き、
不景気になれば金利が下降するように動きます。
変動金利は(現在の)景気に影響されます。
「固定金利」
住宅ローンの固定金利は、「10年国債の利回り」を基準として決定されます。
国債を取引する投資家は将来を予測して取引を行います。
変動金利のように(現在の)の状況ではなく、
固定金利は(将来)の予測によって利回りが決定します。
「変動金利」が現在の状況、「固定金利」が将来の予測で決まります。
金利の基準が異なりますので、必ずしも両者が連動するわけではありません。
②の「金利優遇幅」は、金融機関ごとに独自に設定します。
このため、金融機関ごとに優遇差は出やすくなります。
この優遇幅は、申込人の年収、自己資金、勤務先等によって異なります。
一般的に年収の高い人や公務員、上場企業勤務の方は優遇幅が高くなります。
「金利優遇幅」は申込人の状況によって異なります。
事前審査を出すときは、金融知識の豊富な不動産屋の営業さんに聞いて、
複数の金融機関に出してみましょう。